no.1 (Jan. 31st, 2019)

 新宿で一番安いローライフレックスを買う。カメラでこれほどの不自由を感じたことはないくらいにファインダーが曇っていて、ピントを合わせるために時間がかかりすぎる。立ち止まって目を凝らすしかない。
 写るかどうかも不安な外見をしているので、とりあえず期限切れのポートラを入れる。せっかくならニエプスよろしく庭でも撮りたかったが、自宅がマンションの一室なので、仕方なく窓の外の風景を撮る。前述した通り、ピントの山がつかみ辛いせいで、慣れるために最短から無限遠まで何度か往復する。
 ルールは大雑把に設定をする。あまり細かく決めてしまうと手間になるので、とにかく続けることを目標にする。始めるにあたり、取り敢えず2つ設定しておく。また、何かルールが追加される際は、その都度書き加えていく。

   1,このカメラが壊れるまで、1日最低1枚撮影する
   2,セレクト、トリミング、露出補正はしない
    (スキャン時にコントラストはあげているが、一律)

 目的は特にないが、ひとつ言葉にしておくのならば、やらなければいけないことを作ること、というようなネガティブなもので、ひどく個人的な羅列になってしまうかと思う。文章を書いたり、何か考えるためのきっかけのためではないため、写真のみの記録になってしまうことも多くなるだろう。これから増えていくこれらの写真は、何かを伝えようなどという気は全くなく、ただただ自分のために撮影していくので、特に何かが生まれたり、作品と呼ばれる類のものでは決してないため、何かを読み解こうだとか、感性を働かそうだとか、そういった努力からは解放されて見て欲しい。何も見つからないことを許して欲しい。
 初めのうちは、新しいおもちゃを手に入れた子供のようなもので、シャッターを切る回数が多くなるだろう。しかし、僕はそもそも個人的記録を作品にするタイプではないので、時が経つにつれて苦しくなってくるはずだ。苦しくなって初めて、このような記録を続けることに意義を見出せる可能性があると信じ、壊れるまで続けようと思う。